やなぎみわ展 神話機械を観に神奈川県民ホールに行ってきたので感想を書いていきます!
Information
会期 | 2019年10月20日~12月1日 |
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会場 | 神奈川県民ホールギャラリー |
住所 | 神奈川県横浜市中区山下町3-1 |
電話 | 045-662-5901 |
開館時間 | 10:00~18:00(入場は17:30まで) |
休館日 | 木曜日 |
観覧料 | 一般1,000円 学生・65歳以上700円 高校生以下 無料 *障害者手帳をお持ちの方と付き添いの方1名は無料 |
URL | http://www.kanakengallery.com |
やなぎ氏の展示は横浜トリエンナーレなどで舞台のセットは観たことがあったが、舞台そのものは観たことがまりませんでした。なのでどんな作品をつくる人なのかいまいち分からなかったので、今回の展覧会は楽しみにしていました!
機械の作品しか写真を撮れないので、今回はこれだけ。時間によっては無人公演をするようだ。
神話機械 Myth Machines 上演予定(マシンにより無人公演)の時間
平日…………11:00/15:00
土・日・祝…11:00/14:00/16:00
上演時間は約15分です。
展示の内容は過去の作品も混じえて
<マイ・グランドマザーズ>
<エレベーター・ガール>
<フェアリー・テール>
<神話機械>
<女神と男神が桃の木の下で別れる>
<演劇アーカイブ>
となっている。
<女神と男神が桃の木の下で別れる>と<神話機械>
気になった作品の感想の前に、やなぎ氏への面白いインタビュー記事を見つけたので、より理解を深めたい人はぜひ読んでみてください。
https://www.cinra.net/interview/201911-yanagimiwa_shzwm
<女神と男神が桃の木の下で別れる>の作品は、フライヤーのイメージに使われている桃の木の写真作品です。美しく、この世の桃ではないような写真ですね。この作品は古事記の中のイザナギとイザナミの別れを描く、桃投げの神話を題材にしているとのこと。
このインタビューで男と女、生と死の国を分ける神話をいま取り上げたいと思った理由を聞かれ、やなぎ氏はこのように答えている。
「日本では現代に限らず、世界の闇の部分がネガティブに捉えられがちでしょう。それについてはずっと違和感を感じていて。闇の部分を切り分け、封印したり覆い隠したりする。それは、日本の天皇制や神道に関わる問題でもあります。
https://www.cinra.net/interview/201911-yanagimiwa_shzwm
この東シナ海のアジア文化圏のなかで、死を「穢れ」とする思想は日本にとくに強いものだと思います。また、それを女性に担わせるという文化もそう。そのような二分するやり方、切り分けるやり方にはずっと違和感があるということです。」
ここで、やなぎ氏は二項対立についての違和感を言っているように思う。
そして<神話機械>の作品についても、一般的な舞台は人間が主役となり、機械などは道具として人間に従属するという人間と道具の二分があるが、<神話機械>では4台の機械からなる無人の演劇や機械と俳優が共演する有人公演など、その対立構造が壊れたり、溶けたりしている。
また、<マイ・グランドマザーズ>は男と女
<フェアリー・テール>は子供と老人
という対立構造が潜んでいる。
二項対立の解体がやなぎ氏の直接的なテーマということではないと思うが、世の中に潜む二項対立的思考に対しての違和感が<女神と男神が桃の木の下で別れる>と<神話機械>の制作に影響を与えているのではないかと、今回の展示を観て勝手にそんなことを感じました。
いつか、やなぎ氏の舞台作品も生で観てみたいです!