Haunted house with no ghosts
イベント、インスタレーション
2024年
企画、設営、運営 中川雄斗 久留飛 雄己
作曲 中川雄斗
東京都足立区千住の「家劇場」でかつて行われた「残暑な夜のお化け屋敷」にインスピレーションを得て企画したイベント。
過去に増改築が行われ、昔住んでいた人の痕跡が散見する不思議で魅力のある建物(現UYNA事務所)を、より注意を向けて『見て感じる』ことを目指した。 また、記号化された『怖さ』ではなく、なぜだかわからないが感じる『違和感』をテーマに計画した。
増改築が行われた特徴的な時期や、建物に残っている痕跡に応じて架空と現実が入り混じった複数のパーソナリティを設定し、そのパーソナリティを中川・久留飛が想像したり演じたり建物の特徴に応答したりしながらモノを配置した。 複数のパーソナリティと中川・久留飛のパーソナリティが交差したりぶつかることや、建物や部屋の文脈とモノの配置のズレによって部屋やモノの機能や意味が脱色され、違和感や不思議さや鑑賞者それぞれの解釈が生まれるのではないかと考えた。
また、視覚だけでなく匂いや音(建物の周辺の音を録音してつなぎ合わせたり音を足した曲を作曲し流した<作曲:中川>)、光や暑い涼しいなどの身体感覚をデザインして様々なズレをつくることで、記号化されない体験を目指した。
これらによって生まれる違和感や不思議さは簡単には解消されず、残り続け、建物への志向性にもつながれば消費されない建物となるだろう。
後日動画を編集して追加する予定です。お楽しみにしてください。